水戸地方農業共済事務組合
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乾田直播(かんでんちょくは)栽培に挑戦

播作りと代かき作業を省かれ,排水性が抜群。麦・大豆の輪作がしやすくなる。

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 茨城町下石崎前谷地区の中居 滋(なかい しげる)さん(44)と広行さん(42)の兄弟は,水田14ヘクタールでコシヒカリを中心に,茨城県の特別栽培米「天恵米」など水稲を栽培している。
 脱サラして本格的に農業に従事したのは,兄の滋さんが12年前,弟の広行さんは7年前で,30代前半の転身だった。就農のきっかけは,「農業の手伝いをして育ったから,ずうっと身近に感じていて,自然の流れですかね」という。
 前谷地区は涸沼に隣接する干拓地。水稲を始め転作の麦・大豆が作られている。2人は,管理営農組合の実働部隊として活躍したり,水田の受託作業を請け負い,耕作面積は年々増えている。「以前は,田植えの時期は賑やかだったが,今は閑散としている。高齢化で離農が進んでいる。寂しいです」と滋さん。
 新しい取り組みとして,今年から乾田直播(かんでんちょくは)を導入,初めてなので1区画50アールの圃場にチヨニシキを播種。代かきをしてから水を張って播く湛水直播(たんすいちょくは)と違い,畑状態の田んぼに播種し,苗立ちした後に水を入れる。この方法は苗作りと代かきが省けるので,作業の大幅な効率化となっている。
 早期の播種が可能だが雨が続かないことが条件で,播種期の天候に左右される。「最近は,集中豪雨のような降り方をするので,一度降られると播ける状態に戻るまで時間がかかります」苦笑いする。播いてから1か月は雑草との闘いになるが,水が溜まれば一安心できる。その後は,田植え栽培と同じ管理をする。
 収量は通常と比較して「2割ぐらい減るかな」と予想するが,麦播きに使う播種機を汎用利用できることや作業が高速化できることで低コスト化も期待できる。代かきをしないことで排水性は高まり,麦・大豆の輪作がしやすくなる利点もある。「苗作りの手間省けることが一番ですね。TPPとか不安な点もあるけど,この方法がうまくいけば,将来は50ヘクタールを目指し,米・麦・大豆のローテーションが組めるようにしていきたい」と意欲的に話している。