水戸地方農業共済事務組合
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フレックスタイムや残業ゼロ導入『育児と仕事の両立』

ドロップファームの美容トマトは「フルティカ」「イエローアイコ」「アイコ」「小鈴」の4種類のフルーツトマト。平均糖度は11.5度。ジュースの価格は小セットが2,700円,大1本が2,500円

 水戸市成沢町の「ドロップファーム(三浦綾佳代表,27歳)」では,女性が出産後も働ける職場として育児と仕事の両立を目指す。異業種から認定新規就農者となった三浦代表は「家族との時間が充実してこそ仕事のモチベーションが保てる」と考え,フレックスタイム出勤や残業ゼロなどを導入し職場環境を整備した。設立以来,農場で働く女性の離職率は“ゼロ”。現在20代,30代の女性8人が働く。
 三浦代表はドロップファームを2013年に設立。ビニールハウス23アールでフルーツトマト「フルティカ」「イエローアイコ」「アイコ」「小鈴」の4種類を「アイメック農法」で生産する。「ドロップファームの美容トマト」のネーミングで販売するトマトは,平均糖度が11.5度で,ハリのある食感とかんだ瞬間に口の中に酸味が広がり後からじんわりとくる濃厚な甘味が自慢。
 この農法ではハイドロゲルでできた薄いフィルムを使ってトマトを育てる。人体に安全な特殊フィルムにはナノサイズの穴が空き,トマトはその穴から水と養分だけを吸収する。水の量は通常栽培の10分の1。1回の灌水(かんすい)量(大さじ1杯程度)の変化で味が変わってしまい,非常にデリケートなので,与えるタイミングが重要となる。1日20回ほど,こまめに灌水が必要。
 また,このフィルムは細菌もウイルスも通さないので病気になりにくく,農薬使用の低減に役立っている。軒高2・5メートルの開放的なハウスは,スタッフ全員がスマートフォンで温度などのハウス内環境を把握できるシステムになっている。
 三浦代表は,環境管理・灌水量はデータだけにとらわれず,実際に苗の様子を見たり,触れたりして臨機応変に対応している。「女性ならではの育てる能力がフルに発揮できる分野だと思います」と話す。
 販売は生食用と加工用の2種類。加工品は無添加100%のトマトジュースとして果実とともにインターネットや大手デパート,地域の直売所で販売している。価格帯の市場調査やターゲット層に合わせたパッケージデザインもスタッフ全員で検討している。
 三浦代表は栄養士や野菜ソムリエとして,安心して食べられる野菜を生産したいという思いで,農業法人を立ち上げた。「今後は加工施設の整備もしていきます。美容トマトは美容成分豊富なトマトなので,若い世代にも手に取ってほしいですね」と続ける。(川上)

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