水戸地方農業共済事務組合
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「酪農,水稲,野菜」多角化で安定経営

茨城町大戸で酪農と水稲,野菜の複合経営を営む雨谷 秀司さん(51)。乳牛32頭(うち搾乳牛20頭)主食用「コシヒカリ」1ha,発酵粗飼料(WCS)用稲20a,キャベツ1ha,ブロッコリー2ha,ダイコン50a,ハクサイ50a.ハウス2棟で紫アスパラガスとグリーンJアスパラガス

 雨谷さんは22歳で家業の酪農を手伝い始め,29歳で経営を任されから順調だったが,近隣の宅地化が進み,地域の環境変化に伴って酪農の規模拡大は断念した。
 「酪農を続けられなくなったときの生きがい」にと,2011年から本格的に野菜作りを始めた。アスパラガスを植え付けた日に東日本大震災が発生。かん水作業ができないなど苦難のスタートだった。約2年間は風評被害などで販売に苦労したという。
 その後,販路も徐々に拡大。今では首都圏を中心に,大手スーパーや生協にも出荷するようになった。
 勉強は欠かさず,酪農をやりながら各地を視察。「作物が違っても何かしら通じるものがあるので勉強になります」という。
 雨谷さんは「牛も野菜もミネラルなど微量要素が大切で,与え方によって育ちが違ってきます」と話す。育成牛舎の敷料にもみ殻を使い,完熟堆肥を製造。畑10a当たり5トンを投入して土作りを行っている。
 昨年,導入したブロッコリーは,2月に徳島県で開催された「オーガニック・エコフェスタ2017の栄養価コンテストの糖度およびビタミンC部門で,それぞれ2位,3位となった。
 ブロッコリーは,サイレージ用デントコーンの後に作付けることで甘みが増し,えぐみの要因となる硝酸態窒素も10ppm以下と通常より低い値だった。軽い気持ちで参加したが,予想外の好成績に「素直にうれしいし,励みになります」と話す。
 「いつも頭の中は,野菜と従業員のスケジュール管理でいっぱいです」と雨谷さん。野菜の収穫や出荷準備はパート従業員が担当し,自らは朝夕に行う乳牛の給餌や搾乳の後に,野菜を地元のスーパーなど10数か所に配達している。店舗によっては自ら陳列し,消費者と触れ合う。「野菜と人を見てもらい,リピーターになってもらえます」と,ダイレクトな反応にやりがいを感じている。
 雨谷さんは,「今年は省力化を目指した米の無代かき移植栽培に挑戦しています。反対する声もありましたが,生育状況は順調です。今後は栄養価を数値で表し,消費者に納得の上,買ってもらえる方向に進んでいきたい」と話す。(寺門)

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